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アストロスケール、防衛省より新たな契約を受注

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衛星の防護能力の構築に資する把持機構を研究

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ、以下、デブリ)除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングスの日本子会社である株式会社アストロスケール(以下「アストロスケール」)はこの度、防衛省より「軌道上での自国衛星の監視・防御技術に関する研究(把持機構※1)」の契約を受注しました。

通信、観測、測位といったサービスは経済や社会活動の重要な基盤であるとともに、災害時にも大きな役割を果たすなど、国民の命や平和な暮らしにとって、宇宙空間の利用は不可欠です。また、各国が早期警戒、通信、測位、偵察機能を有する各種衛星の機数増加や能力強化に注力しているとともに、世界的な潮流として、安全保障分野のみならず科学技術や商業分野を含め宇宙をめぐる国際競争はさらに激化しています。

このような背景を踏まえ、防衛省は2025年7月に「宇宙領域防衛指針」を策定しました。宇宙領域における防衛能力を強化する方向性が示されており、柱の一つとして「機能保証(Mission Assurance)」が掲げられています。今回受注したプロジェクトでは、軌道上での自国衛星の検査や運用継続のための補助衛星ドッキングに必要となる技術として、把持機構の研究を行います。この技術は、自国衛星に関する事前情報が限定的な場合や、衛星が把持後に意図せずに動く場合など、静止軌道上で想定されるさまざまな状況下において安定して自国衛星を把持するために必要なものであり、汎用的な把持機構システムの開発と地上実証を行います。

防衛省からの契約金額は約10億円(税抜き)であり、2025年12月から2028年3月までの期間で実施します。

アストロスケール 代表取締役社長 加藤英毅のコメント
当社は2025年2月、防衛省から「機動対応宇宙システム実証機の試作」の契約を受注しています。これは将来の静止軌道上でのSDA※2をはじめとする宇宙監視、情報収集、宇宙作戦能力の向上に必要となる技術の軌道上実証を目的とした静止小型衛星を設計し、PFM※3の製造・試験を行うもので、当社にとって、日本の安全保障・防衛分野への参入の契機となりました。今回の把持機構開発の契約は、これに続いて、二つ目の防衛省向け契約となり、当社が持つ接近・捕獲技術を用いて安全保障分野にも貢献していく道筋を固めるきっかけになると考えています。アストロスケールはこれまで培ってきた軌道上サービスの主要技術の知見を活かし、これらに取り組んでまいります。

※1 把持:物をつかんで保持すること
※2 SDA:Space Domain Awarenessの略称。宇宙物体の位置や軌道等に加え、宇宙機の運用・利用状況及びその意図や能力を把握すること
※3 PFM:Proto-Flight Modelの略称。プロトタイプモデル(Proto-type Model)とフライトモデル(Flight Model)の性格を兼ね備えたモデル